2026年1月20日

雪のある場所で、観光を仕事にする——吉越さんが選んだいせんという選択

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新卒として、観光の仕事を選んだ理由

私は、大学を卒業して新卒でいせんに入社しました。
就職活動をしていた当時、はっきりしていたのは「観光に関わる仕事がしたい」という気持ちです。
大学では観光を学んでいて、机の上で理論を学ぶだけでなく、「観光が地域にどんな影響を与えるのか」「人の流れがどう生まれるのか」といったことに興味を持つようになりました。
だから就職先も、旅行会社や観光協会、飲食店など、観光に関わる企業を幅広く見ていました。
その中でも、自分が大事にしたかったのは、地域や地方に根差しながら、観光でその土地を盛り上げようとしていること。
そんな軸で就職活動を進める中で出会ったのが、越後湯沢のいせんです。
宿泊業だけでなく、物販や地域の酒蔵との連携など、さまざまな形で地域と関わっていることを知り、少しずつ興味が強くなっていきました。
調べていくうちに、社長が雪国観光圏の取り組みに関わっていることを知りました。
その「観光圏」という考え方は、大学の卒業論文でも調べていたテーマだったので、「自分が学んできたことと、ここでやっていることがつながっている」と感じたのを覚えています。
就職活動を始めた頃は、正直、志望度は真ん中くらいでした。
でも選考を進める中で、自分のこれからの働き方やキャリアを考えたとき、「どうしてもここに入りたい」と強く思うようになりました。

雪のある日常が、安心感になる場所

生まれ育ったのは、長野県の野沢温泉村です。
温泉があり、冬になれば雪が降るのが当たり前の環境でした。
雪のある景色や暮らしは、特別なものではなく、ずっと日常の一部だったと思います。
大学は群馬県高崎市で、ほとんど雪の降らない場所でした。
最初は便利だと感じていましたが、何度か冬を越すうちに、「雪がない冬」がどこか不思議に感じるようになりました。
自分にとって冬は、静かに雪が積もる季節だったからです。
雪があることが、知らないうちに安心感につながっていたのだと、そのとき初めて気づいた気がします。
越後湯沢を訪れたとき、その感覚はすぐに重なりました。
雪があることが特別ではなく、生活の中に自然に存在している。
「ここなら、無理なく暮らしながら働けそうだ」
そう感じたのを、今でもよく覚えています。

この会社なら、観光を“仕事として”学べると思った

越後湯沢という場所に惹かれたのは、雪のある暮らしだけが理由ではありません。
就職活動の中でいせんについて知っていくうちに、「観光を通じて地域とどう関わるか」を本気で考えている会社だと感じました。
地域の酒蔵と一緒に取り組んでいたり、物販に力を入れていたり。
宿泊業の枠を超えて、地域全体をどう見せるかを考えているところが印象的でした。
観光を“点”ではなく、“面”で捉えている会社だと感じたんです。
すぐに地元へ戻る選択肢もありました。
でも、まずはこの場所で、観光の現場をしっかり経験したい。
学んできたことを、現場の中で試しながら、失敗も含めて経験してみたい。
そう思えたことが、いせんを選ぶ決め手になりました。

いせんでの仕事は、一つの役割に収まらない

入社して最初の1年は、カフェ部門である水屋と、和食レストランのむらんごっつぉを半年ずつ経験しました。
新卒で入社したばかりの頃は、「まずは目の前の仕事を覚えること」で精一杯だったと思います。
その後、ryugonのリニューアルに合わせて異動し、レストラン業務を経て、フロント業務にも携わるようになりました。
調理場やホールとは違い、フロントは「宿全体を見る仕事」だと感じました。
お客さまの滞在全体を考えながら動く必要があり、最初は戸惑うことも多かったです。
フロントといっても、お客さまをお迎えする業務だけではありません。
予約を管理するフロント部門の仕事も経験し、現在はシフトによって、カフェ、レストラン、予約管理など、その日ごとに役割が変わります。
出勤する前に「今日は何を求められる日なんだろう」と考えながら向かうこともありました。
いせんとryugon、両方の予約管理を担当できるスタッフは多くありません。
一つ間違えると現場に影響が出てしまう仕事なので、最初は正直、プレッシャーもありました。
それでも、これまでいろいろな部署を経験させてもらったからこそ、「この予約は、現場ではこう動くはず」「ここは余裕を持たせた方がいい」と、少しずつ先を考えられるようになってきたと感じています。
他の宿泊施設と比べても、一人ひとりが担当する範囲は広いと思います。
楽な仕事ではありませんが、その分、観光の仕事を“部分”ではなく“全体”として捉えられるようになりました。
「今日はここを支える日」「今日はここを任されている日」
そうやって役割を切り替えながら働く中で、
観光の現場で必要な視点を、実感として学べていると感じています。

働くことが、人生とつながっていった

アルバイトをしていた頃は、「自分が楽しむためにお金を稼ぐ」という感覚が強かったと思います。
働く時間とプライベートははっきり分かれていて、仕事は生活を支える手段の一つ、という位置づけでした。
正社員としていせんで働くようになり、その感覚は大きく変わりました。
責任が増え、自分の判断や行動が、そのままお客さまの体験につながる場面が増えたからです。
「自分がどう動くか」で、場の空気や流れが変わる。
仕事に向き合う姿勢そのものが問われていると、実感するようになりました。
接客では、どんな言葉を選ぶのか、どう話せば気持ちが伝わるのかを常に考えます。
最初は正解が分からず、戸惑うことも多くありました。
それでも、先輩の姿を見たり、お客さまの反応を受け取ったりしながら、少しずつ自分なりの向き合い方ができてきたと思います。
その積み重ねの中で、仕事と人生を完全に切り分ける感覚は薄れていきました。
無理をしているというより、働くことが、人との向き合い方や自分自身の考え方にも影響を与えていると感じています。
「働く」ということは、時間を使ってお金を得るだけのものではなく、人と向き合いながら、自分自身も磨かれていく時間なのだと思うようになりました。
いせんで働きながら、仕事が人生の一部としてつながっていく感覚を、今は自然に受け止めています。

暮らす人の目線で、地域を伝える仕事

いせんで働いていて感じるのは、スタッフ一人ひとりが、この地域の「暮らす側」に立っていることです。
スキーや山が好きで、休日に実際に足を運び、その体験をそのままお客さまに伝えている人もいます。
ガイドブックに載っている情報ではなく、自分が見て、感じたことを言葉にする。
そうした関わり方が、自然と仕事の中にあります。
私自身も、この雪国に住む一人として、「ここはこういう場所ですよ」と、自分の言葉で伝えたいと思っています。
観光客としてではなく、暮らしている人の目線で話せること。
それが、いせんで働いていて面白いと感じるところの一つです。

これから、いせんで働く人へ

いせんは、失敗をしながら学べる場所です。
私自身も、たくさん失敗してきました。
でも、そのたびに一人で抱え込むのではなく、仲間と一緒に考え、改善を重ねてきました。
やりたいと思ったことがあれば、挑戦させてもらえる環境があります。
失敗を恐れずに、仲間と一緒につくり上げていくことが好きな人。
お客さまに、何かを伝えたいと思える人。
そんな人と、一緒に働けたらうれしいです。

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