関さんには、ryugon の「土間クッキング」で山菜料理を教えていただいたり、山菜の保存方法を教えていただいたり。料理はやさしくてじんわりおいしくて、いただくとほっとします。
関
まさかこの年になって、料理を教えるのが仕事の一つになるなんて、思ってもみませんでした。私は新潟でも下越の加茂出身で、こっちに嫁いでから、義理の母に山菜のことを教えてもらったんです。
ryugon に来る前も、料理の仕事を?
関
山菜料理を出すお店をやりながら、昼間はケアハウスで食事を作ったり。リニューアルする前の龍言でも、3年ほど、従業員の食事を担当していました。その縁から、同じ仕事を続けさせてもらっています。
朝食に出されている山菜料理も作っていると聞きました。
関
その味を気に入ってもらって、社長から「ryugonの土間で、山菜料理を教えてみないか?」と。
どうでしたか?
関
店もやっていたし、お客さまは慣れているんです。でも、教えることは初めてでしたし、メニューも任せると言われて、どうなるんかなと。
今ではファンがついて、リピーターもいらっしゃるとか。
関
お土産持ってきてくれたりね。「関さん、会いにきたよ」と顔見せてくれたり。少人数で一緒に作ったりするから、お客さん一人ひとりと近くなって、ちょっと深い話もできて、私自身、元気と勇気をもらっています。料理では、新しい食べ方を教えてもらったりね。
とおっしゃると?
関
ペペロンチーノには、コシアブラの天ぷらをのっけて、カラスミをパラパラかけるとおいしいよ、とかね。次の時には、カラスミを持ってきてくださいました。
関さんへの思いが伝わってくるお話ですね。あと、関さんといえば、唄。
関
いやいや、お恥ずかしいんですが、以前から、主人の三味線に合わせて歌っていたんです。そんな話をしたら、社長が「ryugonで歌ったら?」と。
それが定期的になって、今は毎週日曜に?
関
ええ、いつもなら家でお酒飲んでる時間ですが、夜の8時に。76 歳の主人は、生き生きと津軽三味線を弾かせていただいていますし、私もお客さまの前で歌うことで、逆に力をいただいています。
ryugon の空間にも似合いそうですね。
関
土間クッキングも唄も、こんな新しい役割と機会をいただけるなんて、本当、思ってもみなかったです。73 歳の今、最高にしあわせです。ここが最後の仕事場、最後の集大成と思って、一人でも多くのお客さまに「雪国っておいしい」と伝えていきたいと思います。感謝の気持ちとともに。